Andrea Schudtz
若干11歳で、弦楽器製作家アンドレア・シュッツは最初の楽器を製作した。15歳になったばかりでチャイコフスキー国際コンクールに参加し、史上最年少の参加者として名を残した。弦楽器製作は、この若きマエストロにとって古くからの情熱の対象である。彼の並外れた作品は、国際舞台で活躍する著名な演奏家たちによって認められ、かつ評価されており、彼のバイオリン、ビオラ、チェロは世界の主要なオーケストラにおいて演奏されている。
アンドレア・シュッツは1973年、モスクワのボリショイ劇場の有名な弦楽器製作家であるパヴェル・シュッツの家系に生まれた。 そして、父であるパヴェルから、ストラディヴァリ、アマーティ、グアルネリ、テストーリ、といった偉大な家系はもちろん、多くの偉才たちの作品を研究する熱意を受け継いだ。パヴェル・シュッツは偉大な製作者たちの設計を分析、発展・改良することに献身し、アンドレアもまた、少年時代から彼らの秘伝を探求することに関わらせられた。そしてイタリアでは、“ストラディヴァリ”国際弦楽器製作専門学校に通い、弦楽器製作と修復の分野でその技術を洗練させるとともに、創造力にも磨きをかけたようだ。また、製作学校卒業後は、楽弓製作の分野で研鑽を積んだ。
1998年、25歳の若さで、アンドレア・シュッツはクレモナに彼の工房 “Schudtz Dynasty”を開いた。
1990年から、この若きマエストロはイタリアのクレモナ市街に暮らしている。かつては、アマーティ、グアルネリ、ストラディヴァリ、ベルゴンツィといった偉大な製作家たちが住み、製作活動に取り組んでいた場所だ。過去と現在を結ぶ隠された調和を具体化することによって、自身の楽器は創造されるべきであり、そしてそれは、先人たちの伝統と真髄を肌で感じることができる場所、まさにここ、クレモナにおいてだというのが彼の強い信念である。
アンドレアは新たな挑戦に取り組むことを好む。そして、常により斬新な目標に着手し、彼の工房は絶えずイタリア、ドイツ、中国、フランスの国際的に重要な展示会に参加している。革新と探求に方向づけられているとはいえ、伝統的なクレモナ様式の弦楽器製作の原型と、ニスの地塗りのための昔からのレシピは熟知している。イタリアのアンティーク楽器に関する彼の鑑定書は、国際的に認められている。彼の楽器はヨーロッパの一流オーケストラにおいて演奏され、ギリシアの有名な室内楽団は、シュッツ工房の楽器のみを使用している。
『アンドレア・シュッツによって製作された楽器には印がある。彼の、ドイツを起源とする貴族の家柄の紋章であり、プロとしての高い能力と、弦楽器製作家の一員としての伝統への忠実さ作図している。』←要推敲!